歯科医師コラム

コロナ社会のマスク生活

'23.02.17

コロナ感染対策としてのマスク生活が長引いており、マスクの下では、呼吸のしやすい口での呼吸をしているようです。口元がゆるみ、ポカンと口を開き、口での呼吸になっている方が多いのではないでしょうか。
その結果、マスクを外した時も口での呼吸をするようになり、様々な病気につながってしまいます。
口での呼吸が続きますと、次にあげるような様々な問題を引き起こす可能性があります。

①お口が乾燥してしまい、虫歯や歯周病の原因菌が停滞しやすく、より活動しやすい口腔内環境になってしまいます。そのことにより虫歯や歯周病リスクが高くなり、歯の着色や口臭の原因にもつながります。
②口がぽかんと開いていることで、口の周りの筋肉が緩んだ状態となり、筋肉の力が衰えてしまいます。結果として、しわやたるみ、二重あごとなりますし、さらにはいびきや唇の荒れなどにもつながります。
③お子様の場合は、口での呼吸が顎の成長、歯並びにも大きく影響しますので注意が必要です。かみ合わせのずれにより顎顔面の発育の不調和、姿勢の悪化などなどにもつながってくることがあります。
④その他、直接喉に外気が入ることで、咳が出やすく、喉の粘膜の乾燥や扁桃への乾燥刺激により慢性炎症が起きやすく、鼻機能の低下、発育不良、自律神経バランスの悪化などもあります。

行動制限のない、マスクの着用の規制もない、身も心も息苦しさを感じない、自由な生活はもうすぐと思われます。そのためにも、準備として鼻での呼吸訓練、今から準備始めましょう。

文: まさ坊