歯科医師コラム

サメの歯

'24.02.08

サメと聞くと、恐ろしい海の殺人鬼というイメージに捉えがち(偏見!?)ですが、新しい研究では、サメは私たちが想像も及ばないほどに「人間的」で、仲間たちと社会関係を築きながら生息する生き物のようなのです。
先月まで、秋田県立美術館で開催されていたナショナルジオグラフィック展「地球の真実」を観てから、サメに限らず地球上の生き物たちは、私たちの固定概念を超えてダイナミックな営みを繰り広げていることに感動しました。

ところで、サメには、たくさんの予備の歯があることをご存知でしたか?
サメの歯は、何列かに並んだ歯列が予備の歯として待機しています。
獲物に食らいついて前列の歯がすり減ったりすると、サメの歯は自然に抜け落ちて、代わりに後の歯列が前列に移動してきます。サメの歯は人間の歯と違い、何度も生え変わります。このようなことができるのは、サメの歯が進化の過程で、鱗の一部が発達してできたからだとも考えられています。何とも羨ましい話です。
しかし、私たちの歯は、永久歯が抜けた後に代わりの歯は生えてきません。一度しか生えてこない歯をちゃんと守るためにも、虫歯や歯周病にならないように定期健診を行うことはとても大切です。

ハンドルネーム フィユ