歯科医師コラム

唾液に関する知識

'24.05.01

皆さんは、ツバメの巣をたべたことがありますか?

古来から美容に良いと中華料理の高級食材として有名で、肌の潤いや張りがよくなるというのです。

ツバメの巣には上皮成長因子EGFとシアル酸が大量に含まれていることが分っています。

EGFは皮膚の表皮細胞を、シアル酸はコラーゲンを線維芽細胞を活性化する作用があるんです。確かに、効果のありそうな成分が含まれています。

この高級食材として知られている巣は、アナツバメの雄の唾液から出来ています。

実はヒトの唾液にも同じようにEGFが含まれ、口腔内の粘膜修復などに役立っています。

唾液には、細胞を活性化する成分の他にも、感染防止に効果を示す成分など、機能性の高い物質がたくさんあります。この唾液中の様々な機能性を唾液力といい、そして唾液力をアップすることを唾液ケアといいます。

この唾液ケアを積極的に行うことで、口腔の健康につながり、さらに全身の健康の維持にも役立ちます。

Weltec 唾液ケアガイドより 神奈川歯科大学 教授 槻本 恵一
文: KOUCHAN