歯科医師コラム

ありがたいオノマトペ

'26.06.19

日本語は他の言語に比べても、オノマトペが豊富らしい。
「髪の毛がサラサラだね」、「このタオルふわふわだね」、「背中がチクチクする」、などのオノマトペは擬音語、擬態語の総称で、みなさん日ごろよく使っているだろう。
食リポでは必須ではないだろうか。「外側はカリッと、中はモチモチでおいしいです」、とか「このソースはトロットロです」など、オノマトペだけでそれがどのような状態なのか、イメージが大きくふくらみ、食欲もわいてくる。
さて、このオノマトペ、歯科診療でもよく使われていると思う。
「この紙をカチカチかんでください、今度はギリギリしてください」と、患者さんにやってもらうことを指示する時。「ズキズキしますか?」「ズーンと痛みますか?」「チクチクしますか?」など痛みの状態を確認する時。
子供の治療になると、さらに増える。「ゴトンゴトンするよ」、「フワフワの綿が入るよ」、「お薬をペタペタするね」、「風さんソヨソヨかけるよ」、などなど。
このオノマトペを歯科で使わないで表現するのはかなり難しい。
「拍動痛ですか?それとも鈍痛ですか?」
「この紙を普段食事する位置で何度もかんだり開いたりを繰り返してください」などになるのかな?
うーん、うまくニュアンスが伝わらないし、患者さんとのコミュニケーションも難しそうだ。
子供の患者さんには、できるだけ怖くないように優しい言葉で何をするのか、また分かりやすく伝えるにはオノマトペは必須だ。
簡単にわかりやすくコミュニケーションを取りやすいなんて、なんとありがたい表現語だろう。
今日も、じゃんじゃんオノマトペを使って仕事をするぞ。

文:はにまる